24 10月 2019

【ニュース】蓄電池の新用途は「空飛ぶクルマ」 全固体電池・リチウム硫黄電池を搭載 | LIMO

・ 「空飛ぶクルマ」の実用化のため、次世代蓄電池の開発が活発化している。既存のリチウムイオン電池(LiB)ではエネルギー密度が低いため、長い航続距離が得られない
・ 空飛ぶクルマの蓄電池として期待されているのが、全固体電池とリチウム硫黄電池。国内外で開発競争が活発化
・ 実用化に向け、国内外の航空機大手やスタートアップが参入。世界市場は40年までに1兆5000億円規模に達すると予測されている
<元記事>https://limo.media/articles/-/14014

02 10月 2019

【論文紹介】A ZIF-67-derived–sulfur sandwich structure for high performance Li–S batteries

出典:https://aip.scitation.org/

APL Materials 7, 091115 (2019); https://doi.org/10.1063/1.5122819
・北京工科大学(BIT)の研究者による、LiS電池用の硫黄正極の課題であるポリスルフィドのシャトル抑制手法を提案。
・金属有機構造体(MOF)であるZIF-67で硫黄のサンドイッチ構造の正極を作製。
・MOFが硫黄の溶出を抑制するだけでなく、電気伝導性を向上させるため、より速い反応速度で、且つ、ポリスルフィドのシャトルを抑制できる。
・作製した硫黄正極は、 1158.1 mAh/gの初期容量を実現し、300サイクル後にも715 mAh/gを維持することを確認。
<元記事>https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5122819

28 7月 2019

【論文紹介】Designing a safe electrolyte enabling long‐life Li/S batteries

ChemSusChem doi: 10.1002/cssc.201901770
・LiS電池用の電解液添加剤としてイオン液体Py1,4 TFSIを用いた。
・Py1,4 TFSIはリチウム金属表面のSEIを安定化させ、また、溶媒の燃焼性を低下させる。
・さらに、Py1,4 TFSI添加剤を用いたLiS電池では、溶出したSの負極上の堆積を減少させる効果が認められた。
・同様の効果が報告されている添加剤としてLiNO3が知られているが、LiNO3は消費型の添加剤であり、特に定電流で消費されるため、サイクル寿命はLiNO3濃度に依存する。
・高硫黄質量負荷(4 mg/cm-2)のLi / S電池は、LiNO3添加剤を使用する電池の2倍以上の600 mAh g -1の安定した容量を示した。
<元記事>https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/cssc.201901770

根本的な解決というよりは、劣化を遅らせるといったようなイメージであろうか。
電池は全く劣化させないというのは困難である。目的の用途に合わせて、許容できる劣化に抑えられるように設計して製品を作っている。
研究では、独特の条件で行なっているのもが多い。もう少し製品を見据えた条件で行えば、開発側の目に止まって実用化が見えてくることもあるかもしれない。

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24 7月 2019

【ニュース】次世代蓄電池の大本命?リチウム硫黄電池がついに実用化 ドローン、無人飛行機、EVなどに搭載

・次世代蓄電池のなかで、大きな期待を集めているのがリチウム硫黄電池(LiSB)。
・低コスト化、それにLiB以上の高エネルギー密度化が実現できる。
・OXIS Energy(英オックスフォードシャイア)のように生産計画を進めているメーカーもある。
・最大の課題は、少ないサイクル回数。
・国内では国立研究開発法人 科学技術振興機構(JST)の産官学プロジェクト「先端的低炭素化技術開発 次世代蓄電池(ALCA-SPRINGS)」で研究開発が活発に行われている。
<元記事>https://limo.media/articles/-/12299

サイクルは極端な事を言えばLIS電池の場合、割り切って諦めればいいのではないだろうか。本当の課題は、用途に合わせたシステムを設計した場合、メリットが出せるかどうかではないだろうか。加温が必要であった出力が足りないなど、そちらの方が実用化には課題が多いと思う。

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23 7月 2019

【論文紹介】An air-stable and waterproof lithium metal anode enabled by wax composite packaging

出典:https://ars.els-cdn.com/

Science Bulletin, 64 (13) 910-917 doi: 10.1016/j.scib.2019.05.025
・リチウム金属負極の表面保護技術。
・リチウム金属表面にワックスとPEO混合物を被覆した。
・被覆方法はディップするだけの簡便な方法。
・ワックスで被覆することで、水分や酸素とリチウム金属の反応を抑制でき、大気中でも24時間安定。
・このコーティングを行った金属負極を用いたLiS電池で300サイクル安定して動作することを実証。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2095927319303196?via=ihub

Li金属関係のベンチャーが乱立している。全固体やFCもそうであるが、周期的にブームがくる。
Li金属負極は電池容量が大きな用途では課題がまだあるが、このような技術の積み重ねで進化していることは間違えない。低容量用途で市場に出してみる価値はあるのかもしれない。

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07 7月 2019

【論文紹介】Sulfur-Anchored Azulene as Cathode Material for Li-S Batteries – Chemical Communications

出典:https://bioage.typepad.com/

ChemComm doi: 10.1039/C9CC04413B
・LiS電池用の硫黄含有正極について。
・ベンゼンフリーおよびビニルフリーの分子であるアズレン系の有機硫黄ポリマーを提案。
・このアズレン系の有機硫黄ポリマーは硫黄含有量が67wt%で初期放電容量は1036mAh/g。
・100サイクル後の容量は515mAh/g。
<元記事>https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2019/CC/C9CC04413B#!divAbstract

04 6月 2019

【論文紹介】Synthesis and Characterization of a Molecularly Designed High‐Performance Organodisulfide as Cathode Material for Lithium Batteries – Shadike – – Advanced Energy Materials

Adv. Energy Mater. 2019 doi: 10.1002/aenm.201900705
・米国エネルギー省(DOE)のBrookhaven National Laboratoryの研究者らは、LiS電池用の新規硫黄系有機正極材料を開発。
・カソード材料に革新的な有機ジスルフィド化合物(2,3,4,6,8,9,10,12‐Octathia biscyclopenta[b,c]‐5,11‐anthraquinone‐1,7‐dithione (TPQD))を用いた。
・TPQDは251.7mAh/gの初期容量を示す。これは、1分子あたり4.7電子反応に相当する。
・X線吸収分光測定および理論計算の結果、この高い容量はキノン基のOのレドックスやジスルフィド結合の開裂/再結合によって達成されることを確認。
・さらに、ベンゾキノンおよびジチアンによって導入された材料のπ共役構造は、レート特性やサイクル安定性を改善する。
<元記事>https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/aenm.201900705

LIS電池というよりは、有機活物質電池だろうか。最近、このような硫黄化合物の合成に関する報告を目にする。
全固体電池よりも有機電池の方がウエアラブル向きだと思う。

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22 5月 2019

【論文紹介】A linear molecule sulfur-rich organic cathode material for high performance lithium–sulfur batteries – ScienceDirect

出典:https://bioage.typepad.com/

Journal of Power Sources Volume 430, Pages 210-217 doi: 10.1016/j.jpowsour.2019.05.022
・北京のBeihang大学の研究者らは、LiS電池用の硫黄カソードとして線状分子硫黄豊富有機材料を開発した。
・線上の分子にすることで、硫黄の高いローディング量を実現し、且つ、ポリスルフィドの溶解を抑制する。
・ テトラメチルチウラムジスルフィド – 硫黄(TMTD − S)カソード材料は、0.2Cで685mAh/gの初期容量で、200サイクル後に540mAh/gの容量を維持する。
・さらに、Ketjen Black導電剤やカーボンクロス集電体を用いることで、1054mAh/gの初期容量を示す。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378775319305713?via=ihub

LIS電池というより、有機活物質電池に近いのかもしれない。自動車用には厳しいが、軽い電池は新しい用途を生み出す可能性がある。また、安価で遷移金属を用いないで電池を構成できればウエアラブル領域などで市場を得られるかもしれない。

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01 5月 2019

【論文紹介】A free-standing reduced graphene oxide aerogel as supporting electrode in a fluorine-free Li2S8 catholyte Li-S battery

出典:https://www.sciencedaily.com/

Journal of Power Sources, Volume 416, Pages 111-117 doi: 10.1016/j.jpowsour.2019.01.081
・LiS電池の液状硫黄正極液の導電助剤として、多孔質酸化グラフェンエアロゲルを用いた。
・多孔質酸化グラフェンエアロゲルは高い電気伝導性を有し、電気化学反応のための表面積が大きい。
・多孔質酸化グラフェンエアロゲルはスポンジのように液状硫黄正極電解液を大量に含浸することができるため、硫黄充填量を増加させることができる。
・これにより、6.4mg/cm2の硫黄目付量が達成され、これにより作製したLiS電池は350サイクルで容量維持率85%を実証した。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775319300916?via=ihub

開発した多孔質酸化グラフェンエアロゲルの使い方の提案の一つといった論文だろう。
このような方法が最適化は判断できないが、電極構造の進化で電池特性を向上させる余地はまだまだあるのではないだろうか。

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31 3月 2019

【論文紹介】Intercalation-conversion hybrid cathodes enabling Li–S full-cell architectures with jointly superior gravimetric and volumetric energy densities | Nature Energy

出典:https://media.springernature.com/

Nature Energy doi: 10.1038/s41560-019-0351-0
・MITの研究者らが、LiS電池用の新しいハイブリット型の正極を開発。
・ハイブリット型正極とは、インターカレーション型Mo6S8とコンバージョン型硫黄(HMSC)の組み合わせ。
・現在LiS電池の多くの報告は、Sの高い理論用にもかかわらず、導電剤の量が多いなど、活物質のロード量が少なく、フルセルとしてのエネルギー密度を十分に取り出すことはできていない。
・高速なリチウムイオン輸送能、高い電子伝導性、およびリチウムポリスルフィドに対する高い親和性を有する、Mo6S8は、硫黄種を固定化する理想的な骨格となりうる。
・これにより、導電剤の量を10wt%程度に減少させることができ、プレスによって高密度化(空隙率55vol%)することができる。
・このハイブリット型正極を用いたLiS電池は、366Wh/kgの重量エネルギー密度および581Wh/Lの体積エネルギー密度を達成。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41560-019-0351-0