22 5月 2019

【ニュース】Cu/LASGTP界面のイオンの空間電荷層を初観察 – EE Times Japan

・ファインセラミックスセンター(JFCC)と名古屋大学は2019年5月、金属電極とリチウム(Li)イオン伝導性固体電解質の界面に形成される「イオンの空間電荷層」を観察することに初めて成功したと発表した。今回、電子線ホログラフィー技術と位置分解電子エネルギー損失分光法などを用いて可視化した。
・研究グループは今回、高い精度と分解能を実現した電子線ホログラフィー技術、位置分解電子エネルギー損失分光技術および、新たに開発した電子顕微鏡用試料作製(Nano-Shield)技術を組み合わせて実験を行った。
・これらの観察結果から、Cu/LASGTP界面ではLASGTP内のバンド構造が湾曲し、約10nmの領域で1.3Vの電位変化が生じていることが分かった。つまり、界面近傍にLiが滞留することで、Liイオンの空間電荷層が形成されていることを直接確認した。
<元記事>https://eetimes.jp/ee/articles/1905/20/news029.html

静的な界面状態の観察に成功した。動的な現象のメカニズム解明ができれば、理論的に電池特性を向上させる術を提案できるようになる。また、今回は分析しやすい系で評価したと思うが、これを一般化できるような理論を考えていく必要があるであろう。

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28 7月 2018

【論文紹介】Microscopic mechanism of biphasic interface relaxation in lithium iron phosphate after delithiation

出典:https://www.nature.com/

Nature Communicationsvolume 9, Article number: 2863 (2018) 、DOI : 10.1038/s41467-018-05241-1
・一般財団法人ファインセラミックスセンター(JFCC)による電極内部のリチウムイオン分布の変化をナノスケールで観察する手法の報告。
・走査型透過電子顕微鏡(STEM)とモノクロメータを用いた電子エネルギー損失分光法(EELS)によって得ることができる特定のスペクトルを利用し、リチウムイオン分布をナノメートルスケールで観察できる新たなイメージング手法を構築。
・この手法により、LFP正極の内部で、リチウムイオンの中間組成分布や特徴的な境界構造を明らかにし、さらには、リチウムイオンの分布が変化していく過程をも観察することに成功。
・この結果により、Li イオンが移動していく過程では、LiFePO4 と FePO4の境界の特徴的な構造が重要な役割を果たしていることを明らかにした。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41467-018-05241-1

06 7月 2017

【論文紹介】Atomic level changes during capacity fade in highly oriented thin films of cathode material LiCoPO4

出典:http://pubs.rsc.org/

J. Mater. Chem. A, 2017,5, 9329-9338 ;DOI:10.1039/C6TA10084H
・JFCCのプレスリリース”リチウムイオン二次電池用の正極膜における劣化メカニズムを解明”の元論文。
・Au(111)/ Al2O3(0001)基板上へ高度に配向させて作製したオリビン構造のLiCoPO4薄膜について、STEM、EELSによって劣化原因を解析した。
・結果、表面から5ナノメートル(ナノは10億分の1)の範囲で構造が変化しており、リチウムサイトの一部が原子サイズの大きいコバルトに置き換わってふさがれ、放電時にリチウムイオンが戻るサイトが減少することが容量低下に繋がることがわかった。
また、酸素の欠損によりリン酸の四面体構造がゆがむことも分かった。
・今回の成果を電池材料の表面構造制御、界面設計に生かせれば、電池の性能向上につながる。
<元記事>http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2017/ta/c6ta10084h#!divAbstract

28 7月 2016

【論文紹介】Crystal and electronic structure changes during the charge-discharge process of Na4Co3(PO4)2P2O7

出展:http://www.sciencedirect.com/

Journal of Power Sources, Volume 326, 15 September 2016, Pages 220–225
・トヨタ自動車、JFCCらによるナトリウムイオン電池用正極のNa4Co3(PO4)2P2O7の報告。
・Na4Co3(PO4)2P2O7はナトリウムイオン電池用の高容量、高電圧正極として注目されているが、その電子構造や充放電挙動の詳細は明らかになっていなかった。
・1 < x < 4の範囲では、Co2+⇔Co3+のレドックスが生じ、この時の格子定数の変化は3%以下である。これにより、良好なサイクル性能が期待できる。
・0 < x < 1では、不連続な構造変化が生じ、Naチャネルの縮小が生じる。
<論文紹介>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S037877531630862X

20 12月 2014

【ニュース】JFCCとトヨタ、固体電解質の構造とLi伝導度の関係解明-Liイオン電池高性能化:日刊工業新聞

ファインセラミックスセンター(JFCC)、トヨタ自動車などは18日、リチウム(Li)イオン電池材料である固体電解質の構造が電池特性に与える影響について、世界で初めて解明したと発表した。現在、パソコンや電気自動車(EV)に使われるLiイオン電池は電解液を使っており、燃えやすい。このため固体電解質の研究が進むが、材料特性の多くの部分が不明だった。
<元記事>http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0720141219eaac.html