17 5月 2016

【論文紹介オープンアクセス】Atomic-scale disproportionation in amorphous silicon monoxide : Nature Communications

出展:http://www.nature.com/

Nature Communications 7, Article number: 11591 doi:10.1038/ncomms11591
・シンクロトロンX線散乱とオングストロームビーム電子回折の結果をスーパーコンピュータで解析することでSiOの不均一アモルファス構造を解明した。
・これまでSiOは、
1)アモルファスSiOが均一に存在する説(Siの隣が常に2つのSiと2つのO)。
2)SiとSiO2の混合物であるという不均一説 (Siの隣が4つのSiである構造と4つの O である構造の混合物)。
3)不均一な混合物ではあるが、Si と SiO2 以外の構造も含んでいる
という説が一般的であった。
・オングストロームビーム電子回折の結果より、アモルファスSiとSiO2は存在するが、単純な混合物ではなく、その界面に特異的な構造のSiO(Siの隣に3つのSiと1つのO、2つのSiと2つのO及び1つのSiと3つのOの3種類) が存在することを確認した。
・この不均一構造モデル(仮説3)は、原子が均一に分布した均一モデル(仮説 1)よりも はるかに安定である。
・アモルファス SiO は、Si と SiO2 の他に 3 種類の構造が混ざった複雑な状態(仮説 3)として安定に存在する。
・非晶質SiOは、その不規則な基本構造を生かしリチウムを柔軟に取りこむことで、結晶性Siよりも性能を高めている。
<元記事>http://www.nature.com/ncomms/2016/160513/ncomms11591/full/ncomms11591.html

26 8月 2015

【第13回ひょうごSPring-8賞】リチウムイオン電池の電子の動きを可視化する技術開発と 電気自動車用高容量電池開発への寄与

・SPring-8を利用した産業への応用等社会への発展に寄与する研究成果等を表彰する「ひょうごSPring-8賞」を平成15年度から設けており、今年度は、日産アークの今井英人氏が受賞。
・(株)日産アークの今井英人氏のグループは、日産自動車(株)と共同で、SPring-8 の共用ビームラインBL14B2,BL19B2,BL46XUや専用ビームラインBL16XU,BL16B(2 サンビーム) を活用して、X線吸収分光法を中心にリチウムイオン電池を充放電過程での正極材料NMC=1/1/1の価数変化や局所構造変化を調べた。さらに、第一原理計算によるスペクトルシミュレーショ ンを併用して解析することで、充放電過程での遷移金属原子、酸素原子周囲の電子の動きを 可視化することに成功した。
<元記事・受賞技術内容>http://web.pref.hyogo.lg.jp/press/documents/20150825_6bc21b938d80954849257eac00083377_1.pdf