02 5月 2019

【論文紹介】Rechargeable Ultrahigh-capacity Tellurium-Aluminum Batteries

出典:https://bioage.typepad.com/

Energy & Environmental Science doi: 10.1039/C9EE00862D
・北京工科大学の研究者らは、北京工科大学の同僚と共に、超高容量のテルル – アルミニウム二次電池(TAB)を構築するためのテルルナノワイヤ正極の可能性を実証した。
・既報のアルミニウムイオン電池正極のカルコゲン(硫黄、セレン)は100mAh/gを超える容量が報告されているが、電気伝導性が低いため、導電剤が多量に必要であり、電極としては大きな容量は取り出せない。
・今回、カルコゲンの中では導電性の高いテルルに着目し、テルルナノワイヤを合成した。
・さらに、可溶性のテルルクロロアルミネート化合物のシャトル効果を抑制する目的で、還元グラフェン酸化物の導電助剤と、セパレータへのカーボンナノチューブの修飾を行った。
・これにより、1.4Vの平均電圧で1260mAh/gのアルミニウムイオン電池用正極を実証した。
<元記事>https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2019/EE/C9EE00862D#!divAbstract

Alイオンの特徴を生かすには軽さではないだろうか。このような材料の選択はそれを生かすものである。さらに生かすには、外装材料を簡略化していく必要がある。そうすると電解液にもうひと工夫ほしいところである。

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01 5月 2019

【論文紹介】A free-standing reduced graphene oxide aerogel as supporting electrode in a fluorine-free Li2S8 catholyte Li-S battery

出典:https://www.sciencedaily.com/

Journal of Power Sources, Volume 416, Pages 111-117 doi: 10.1016/j.jpowsour.2019.01.081
・LiS電池の液状硫黄正極液の導電助剤として、多孔質酸化グラフェンエアロゲルを用いた。
・多孔質酸化グラフェンエアロゲルは高い電気伝導性を有し、電気化学反応のための表面積が大きい。
・多孔質酸化グラフェンエアロゲルはスポンジのように液状硫黄正極電解液を大量に含浸することができるため、硫黄充填量を増加させることができる。
・これにより、6.4mg/cm2の硫黄目付量が達成され、これにより作製したLiS電池は350サイクルで容量維持率85%を実証した。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775319300916?via=ihub

開発した多孔質酸化グラフェンエアロゲルの使い方の提案の一つといった論文だろう。
このような方法が最適化は判断できないが、電極構造の進化で電池特性を向上させる余地はまだまだあるのではないだろうか。

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13 4月 2019

【論文紹介】Anti‐Oxygen Leaking LiCoO2 – Sharifi‐Asl – – Advanced Functional Materials

Advanced Functional Materials, 2019; 1901110 DOI: 10.1002/adfm.201901110
・イリノイ大学シカゴ工科大学の研究者らが、グラフェンで被覆したコバルト酸リチウムの熱安定性を高め、高電圧での酸素放出を抑制することを確認した。
・rGO/LCOの界面において、強いC-Ocathode結合を形成しており、それによって酸素放出を抑制する。
・このグラフェン被覆LCOは高いカットオフ電圧において、未被覆品に比べて顕著にサイクル容量維持率が向上することを確認した。
<元記事>https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/adfm.201901110

高電位で活物質が分解しない対策は、ドーパントや形状、結晶性の制御で行われることが多かった。
このような被服でも効果があるのであれば、新しい選択が増えたことになる。C-0結合云々の原理説明が正しければ三元系やNCAなどにも展開できるということになる。

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03 4月 2019

【ニュース】Johnson Matthey eLNOの商品化において2つの大きなマイルストーンを達成 – Green Car Congress

・Johnson Matthey(JM)は、超高エネルギー電池カソード材料eLNOの商品化において、2つの主要な戦略的開発を達成したと発表。
1)ポーランドに43へクタールの敷地を商業プラントの建設用に確保。これにより、eLNOの製造能力を年間最大10万MTまで拡大得きる。
2)Nemaska Lithium Inc.との長期供給契約を締結し、今後10年間にわたって水酸化リチウムの供給を確保。
・Johnson MattheyのCEO、Robert MacLeod氏は、この2つの発表は、eLNOの商品化が順調に進んでいることを示しているとアピールしている。
<元記事>https://www.greencarcongress.com/2019/03/20190330-jm.html

世界の三大自動車触媒メーカーの最後の一社がいよいよ販売に乗り出す。触媒の出荷量が減る可能性に対するリスク回避の動きである、一方で、日系の触媒メーカーが同様のリスク回避の動きは活発でない。

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25 3月 2019

【ニュース】24M 新規デュアル電解液構造の高エネルギー密度電池 (>350 Wh/kg)を発表 – Green Car Congress

出典:https://bioage.typepad.com/

・24Mは正極と負極で異なる電解液を用いたデュアル電解液システムを開発した。
・デュアル電解液システムは、イオン伝導性の非透過性セパレータを使用して正負極で異なる電解液を用いた。
・正負極で異なる電解液を用いることができるため、正負極、電解液の選択肢が広がる。
・これにより、サイクル寿命、安全性およびコストを改善しながら、350Wh / kg以上のエネルギー密度を達成した。
<元記事>https://www.greencarcongress.com/2019/03/20190320-24m.html

確かに正負極で電解液を変えることができれば活物質の選択肢も増え高性能化にもつながる。24Mはステージとしては量産段階であるのでこれもすでに大型化できているのかもしれない。電解液の注液方法やセルのパック方法にかなり工夫をしているのであろう。

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11 3月 2019

【論文紹介】A complex hydride lithium superionic conductor for high-energy-density all-solid-state lithium metal batteries | Nature Communications

出典:https://media.springernature.com/

Nature Communicationsvolume 10, Article number: 1081 (2019)
・東北大学のプレスリリース”新たなリチウム超イオン伝導材料を開発— 全固体電池の高エネルギー密度化を一気に加速 —”の元論文。
・錯体水素化物の錯イオン自体の不規則性を高めることで、室温でのリチウム超イオン伝導を実現。
・開発した錯体水素化物リチウムイオン伝導材料 0.7Li(CB9H10)−0.3Li(CB11H12)を詳しく調べた結果、 25 °Cで6.7 mS/cmのリチウムイオ ン伝導率が得られた。
・0.7Li(CB9H10)−0.3Li(CB11H12)はリチウム金属に対する安定性を融資、リチウム金属との界面抵抗はこれまでで最も低い 0.78 Ω cm2であった。
・この電解質とリチウム金属を用いたでんちは、50 °Cにおいて1/3Cのレートで、2500 Wh kg−1のエネルギー密度を実証した。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41467-019-09061-9
<東北大プレスリリース>https://www.tohoku.ac.jp/japanese/tohokuuniv_press_20190305_01_lithium_web_01.pdf

なんで高エネルギー密度化が加速されるかは理解できないが、学術的には面白い要素が多分にあるのではないだろうか。
このような軽い骨格を持った材料と比較的重い骨格を持った硫化物とのイオン伝導メカニズムの比較をすることで、イオン伝導の理解が深められる気がする。

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25 2月 2019

【論文紹介(オープンアクセス)】High capacity silicon anodes enabled by MXene viscous aqueous ink | Nature Communications

出典:https://media.springernature.com/

Nature Communications doi: 10.1038/s41467-019-08383-y
・高耐久性なSi負極用の二次元導電性バインダーについての報告。
・MXenesとして知られている二次元炭化チタンまたは炭窒化物ナノシートを導電性バインダーとしてシリコン負極に適応した。
・MXenesナノシートは連続的な金属ネットワークを形成し、電極の機械的な補強効果も有する。
・これにより、最大450μmの厚さのSi負極(23.3mAh/cm2)を実証した。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41467-019-08383-y

この材料自体が有効かはわからないが、助剤やバインダーの選択肢が増えることは新規のプロセスを検討するきっかけにもなる。そのような視点で研究してみるのも面白いのではないだろうか?

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20 2月 2019

【論文紹介】Siloxene: A potential layered silicon intercalation anode for Na, Li and K ion batteries – ScienceDirect

出典:https://ars.els-cdn.com/

Journal of Power Sources, Volume 417, Pages 99-107 doi: 10.1016/j.jpowsour.2019.02.030
・フランスの研究者らは、層状CaSi2から二次元の層状siloxeneを合成した。
・層状ラメラsiloxeneはLi、Na、Kに対して、それぞれ2300、311、203 mAh / gの可逆容量を確認。
・特筆すべきは、シリコンベースの材料でこのような大きな可逆容量を体積変化無しで達成したこと。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378775319301478?via=ihub

ナノシート材料としてCaSi2が使われることがある。豊田中研などで盛んに取り組まれていた。CoO2シートを作ろうとしていてNIMSの高田先生が超電導材料を発見したのは有名な話である。

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29 1月 2019

【論文紹介】A Stable Lithium–Oxygen Battery Electrolyte Based on Fully Methylated Cyclic Ether

出典:https://bioage.typepad.com/

Angew. Chem. Int. Ed. doi: 10.1002/anie.201812983
・リチウム空気電池用電解液について。
・リチウム金属に安定であるという理由からエーテル系電解質が用いられているが、それらはスーパーオキシドや一重項酸素による水素引き抜き反応を介して劣化する。
・そこで、著者らは水素ををすべてメチル基で置換したメチル化環状エーテル、2,2,4,4,5,5-ヘキサメチル-1,3-ジオキソラン(HMD)を提案した。
・エーテルのアルファ位にいかなる水素原子も持たないため、水素の引き抜き反応を抑制できる。
・結果、HMDを用いたリチウム空気電池は、一般的な1,3-ジオキソラン(DOL)または1,2-ジメトキシエタン(DME)をベースにした電解液を使用した場合の4倍以上の157サイクルまで充放電が可能であった。
<元記事>https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/anie.201812983

空気電池に限らずLi金属を活物質に使用できるよう取り組んでいる研究活動は多い。優れた結果を出すことも重要であるが、そのメカニズム解明は、研究を促進させるためにも重要である。
今回の研究のように仮説とその検証の積み上げていくことで、Li金属の実用化が近くのではないだろうか。

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15 1月 2019

【論文紹介】Promoting a highly stable lithium metal anode by superficial alloying with an ultrathin indium sheet – Chemical Communications (RSC Publishing)

Chem. Commun. doi: 10.1039/C8CC08934E
・インジウムの薄膜を用いることで、リチウムリッチなLi-Inハイブリットアノードを作成した。
・インジウムとリチウムの合金化プロセスは高速であり、デンドライト形成を抑制する。
・標準的なEC/DMC 1MLiPF6溶媒、NMC523正極と組み合わせることで120サイクル後に90%の容量を維持することを確認した。
<元記事>https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2019/CC/C8CC08934E#!divAbstract

InとSiはLiの吸蔵のメカニズムが異なる。確かにSiに比べればデンドライト抑制できるかもしれない。

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