14 10月 2019

【論文紹介】Using Mixed Salt Electrolytes to Stabilize Silicon Anodes for Lithium-Ion Batteries via in Situ Formation of Li–M–Si Ternaries (M = Mg, Zn, Al, Ca)

出典:https://pubs.acs.org/

ACS Applied Materials & Interfaces, 2019; 11 (33): 29780 DOI: 10.1021/acsami.9b07270
・シリコン負極用の高耐久電解液添加剤についての報告。
・本報告では、電解液に第二の塩として、多価M TFSIx(M = Mg、Zn、Al、Ca)を0.1M添加した。
・多価イオン(Mg)TFSI2が初期の充電でSi活物質表面にMgLiシリサイドを形成する(金属ドーピング)。
・この金属ドーピングの有無によるシリサイドの電解液との反応性を確認したところ、金属ドーピングによって劇的に電解液の反応性を抑制することを確認した。
<元記事>https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsami.9b07270

エネルギー密度が高い方が使い勝手がいいことは間違えないが、ユーザーの使い方を変えるようなアイディアでそれほど電池が長く使えなくても問題ないことになる。ユーザー目線が抜けていてある性能を目指していていたらその技術は不要になった、みたいなことは知る限りでもかなりある。基礎研究として割り切るのであればいいが、市場を切り開くことが目的であれば視野を広げる必要がある。

お気軽にご連絡ください。
●会員向けの購読依頼
まとめサイト担当:comment_x (at) arm-tech.jp
●電動化およびエネルギー関連の商品・サービス、電池戦略に関するご相談
大木:Hideki.Oki (at) arm-tech.jp

08 8月 2019

【論文紹介】Long cycle life and dendrite-free lithium morphology in anode-free lithium pouch cells enabled by a dual-salt liquid electrolyte | Nature Energy

出典:https://media.springernature.com/

Nature Energy doi: 10.1038/s41560-019-0428-9
・ジェフダーンらのチームによる、負極レスLi金属電池の長寿命化電解液組成に関する報告。
・デュアルソルト電解液 (1 M lithium difluoro(oxalate)borate (LiDFOB) and 0.2 M lithium tetrafluoroborate (LiBF4) in a fluoroethylene carbonate (FEC):diethyl carbonate (DEC) solvent)によって、負極レスLi金属電池が90サイクル80%の容量維持率を示すことを確認。
・50サイクルの時点でも負極表面にはデンドライトのないなめらかな表面である。
・この研究は、液体電解質であってもLi金属電池を使用できることを示しているとのこと。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41560-019-0428-9

共著者にテスラ関係者が入っている。テスラ も金属リチウムに興味を持っているようだ。

お気軽にご連絡ください。
●会員向けの購読依頼
まとめサイト担当:comment_x (at) arm-tech.jp
●電動化およびエネルギー関連の商品・サービス、電池戦略に関するご相談
大木:Hideki.Oki (at) arm-tech.jp

31 8月 2018

【ニュース】シラトロニクス 電解液添加剤OS3の受注を発表

・有機シリコン(OS)電解液添加剤を開発しているシラトロニクスは、添加剤OS3が商用として中国や米国の顧客から受注したと発表。
・出荷は2018年第3四半期を予定。
・OS3は有機シリコン系電解液添加剤で、1〜5%の添加量で、高電圧、高温での電解液中のLiPF6の分解を抑制するため、サイクル寿命の改善、電池膨れの抑制、そしてより広い動作温度を実現できる。
<元記事>https://www.businesswire.com/news/home/20180830005123/en/Silatronix-Announces-Receipt-Commercial-Orders-OS3-Electrolyte

17 4月 2018

【ニュース】固体電解質になる電極材料、Si負極に混ぜて容量アップ | 日経 xTECH(クロステック)

・大阪産業技術総合研究所発のベンチャー企業ATTACCATO(アタッカート)は、Liイオン2次電池を大容量化できる材料技術を開発した。
・容量密度を高められるが寿命が短くなりがちなSi(シリコン)を電極に使った場合に寿命の短縮を抑える。
・ATTACCATOが開発したのは、負極のサイクル寿命を延ばす添加剤。
・同社の材料は、Siの収縮膨張による電極の劣化を抑制するバインダーの強度を高めるガラス系無機材料である。
・SiO材料に適用した例では、少なくとも300回の充放電に耐えられるという。
<元記事>http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00309/

10 3月 2018

【ニュース】日本化学工業 LiB電解液用不燃化剤 車載向け拡販 化学工業日報

・日本化学工業は、リチウムイオン2次電池(LiB)の電解液不燃化添加剤を車載用電池に売り込む。
・モバイル機器などの民生品に搭載される電池を中心に提案してきたが、採用が伸び悩んでいた。
・ここにきて世界的に自動車の電動化が打ち出されたことで車載用電池向けで同添加剤が再び注目され、サンプルワークが進んでいる。
・とくに中国での引き合いが多く、早ければ年内にも本採用される可能性がある。その際には生産能力の増強も視野に入れている。
<元記事>http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2018/03/09-33048.html

20 1月 2018

【ニュース】中国・長園華盛新能源 泰興市で電解液向け添加剤を生産 化学工業日報

・江蘇長園華盛新能源材料有限公司は泰興市(江蘇省)でビニレンカーボネート(VC)などリチウムイオン電池(LiB)電解液向け添加剤の生産を開始した。
・張家港(同省)に続く2拠点目で、総生産能力は5800トン。今夏にはフッ化カリウムなど添加剤原料などの生産も計画する。原料価格の高騰で足元の収益環境は厳しいが、地道なコストダウンを進め、世界トップシェアを維持したい構え。
<元記事>http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2018/01/19-32425.html

10 1月 2018

【論文紹介】[4,4′-bi(1,3,2-dioxathiolane)] 2,2′-dioxide: A novel cathode additive for high-voltage performance in lithium ion batteries

出典:http://www.sciencedirect.com/

Journal of Power Sources Volume 378, 28 February 2018, Pages 112–118
・高電圧で使用するNMC正極用の電解液添加剤について。
・新規添加剤として亜硫酸塩系化合物[4,4′-bi(1,3,2-dioxathiolane)] 2,2′-dioxid(BDTD)を用いた。
・BDTDは電解液の酸化分解前に、正極表面に安定な被膜を形成し、電池使用時の電解液の分解を抑制する。
・これにより、長寿命化を達成するだけでなく、電解液の分解による抵抗上昇を抑制するするため、レート特性も向上する。
<元記事>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775317316282

17 12月 2017

【論文紹介(オープンアクセス)】An In Vivo Formed Solid Electrolyte Surface Layer Enables Stable Plating of Li Metal

Joule Available online 11 December 2017; DOI:j.joule.2017.11.009
・リチウム金属電池用電解液添加剤の報告。
・Li2S6とP2S5を電解液に添加する。
・DME電解液中で、リチウム金属表面において10 Li + Li2S6 + 2P2S5→ 4Li3PS4の反応により、リチウムイオン伝導固体電解質4Li3PS4によりリチウム金属表面が保護される。
・電解液添加剤により電池内部で形成された保護層がデンドライト発生を抑制する。
・この保護膜を形成することにより、8mA/cm2の電流密度においてもデンドライトが形成されないことを確認。
・Li/Liの対象セルにおいて、400サイクル以上に渡って安定してサイクルすることができる。
<元記事>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2542435117301800

23 11月 2017

【論文紹介(オープンアクセス)】The Solid-Electrolyte Interphase Formation Reactions of Ethylene Sulfate and Its Synergistic Chemistry with Prop-1-ene-1,3-Sultone in Lithium-Ion Cells

出典:http://jes.ecsdl.org/

J. Electrochem. Soc. 2017 volume 164, issue 14, A3445-A3453;doi: 10.1149/2.0181714jes
・電解液添加剤ethylene sulfate (DTD), prop-1-ene-1,3-sultone (PES) と、それらの混合物PES/DTDについて、SEI形成に至るまでの反応経路について調査したJ. R. Dahnらの報告。
・PES/DTD混合添加剤では、PESは、最初に電気化学的に還元されて求核剤を形成。
・ついで、DTDは、その還元されたLi<sub>2</sub>PES種と反応して、全く新しいSEI成分を形成し、スルホン酸リチウム塩及び有機硫酸エステル官能基の両方を有する二官能性化合物を含む求電子性二次添加剤として作用する。
・このように、添加剤の混合系では、単独で用いたときのSEIの足し合わせではなく、相乗効果によって電極の特性を向上させる可能性がある。
<元記事>http://jes.ecsdl.org/content/164/14/A3445.abstract

16 11月 2017

【論文紹介】Triphenyl borate as a bi-functional additive to improve surface stability of Ni-rich cathode material

出典:http://www.sciencedirect.com/

Journal of Power Sources, Volume 372, 31 December 2017, Pages 24–30
・Niリッチカソード材料の安全性および電気化学的性能を改善するための、トリフェニルボレート(TPB)の二官能性添加剤の提案。
・TPBの添加効果1:Niリッチ正極上に堆積する電解質分解物(リチウム塩)を除去してセル膨れを抑制する。
・TPBの添加効果2:電極表面に有効な正極 – 電解質中間相(CEI)層を作り出し、ニッケルリッチな陰極の表面安定性を大きく向上させる。
・これらの効果により、TPBの添加したNCM721カソード材料について、60℃で100サイクル後に88.6%の容量保持率を示した。
<元記事>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775317313873