03 6月 2019

【論文紹介】Building aqueous K-ion batteries for energy storage | Nature Energy

出典:https://www.nature.com/

Nature Energy (2019). DOI: 10.1038/s41560-019-0388-0
・水系のカリウムイオン電池に関する報告。
・正極にプルシアンブルー誘導体(KxFeyMn1 − y[Fe(CN)6]w·zH2O)、有機物負極(3,4,9,10-perylenetetracarboxylic diimide)、電解液に22Mの高濃度KCF3SO3水溶液(Water-in-salt)を用いた。
・80Wh/kgのエネルギー密度で、100Cで10,000サイクル後に70%の容量維持率、-20℃〜60℃の温度範囲で良好な充放電が可能。
・水系にすることで、安価で安全な定置用電源としての可能性を示した。
<元記事>https://www.nature.com/articles/s41560-019-0388-0

この研究が実用化できるかは置いておいて、日本でも産業が起こるときは、様々な発想の研究が行われていた。
最近は、大きいものに巻かれるような状況のようにも思えて、寂しい気がする。

お気軽にご連絡ください。
●会員向けの購読依頼
まとめサイト担当:comment_x (at) arm-tech.jp
●電動化およびエネルギー関連の商品・サービス、電池戦略に関するご相談
大木:Hideki.Oki (at) arm-tech.jp

20 2月 2019

【論文紹介】Siloxene: A potential layered silicon intercalation anode for Na, Li and K ion batteries – ScienceDirect

出典:https://ars.els-cdn.com/

Journal of Power Sources, Volume 417, Pages 99-107 doi: 10.1016/j.jpowsour.2019.02.030
・フランスの研究者らは、層状CaSi2から二次元の層状siloxeneを合成した。
・層状ラメラsiloxeneはLi、Na、Kに対して、それぞれ2300、311、203 mAh / gの可逆容量を確認。
・特筆すべきは、シリコンベースの材料でこのような大きな可逆容量を体積変化無しで達成したこと。
<元記事>https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0378775319301478?via=ihub

ナノシート材料としてCaSi2が使われることがある。豊田中研などで盛んに取り組まれていた。CoO2シートを作ろうとしていてNIMSの高田先生が超電導材料を発見したのは有名な話である。

<弊社では、に関する調査分析、ご提案や支援を行なっております>

お気軽にご連絡ください。
●会員向けの購読依頼
まとめサイト担当:comment_x (at) arm-tech.jp
●電動化およびエネルギー関連の商品・サービス、電池戦略に関するご相談
大木:Hideki.Oki (at) arm-tech.jp

26 9月 2018

【論文紹介】Rechargeable potassium-ion batteries with honeycomb-layered tellurates as high voltage cathodes and fast potassium-ion conductors | Nature Communications

出典:https://www.nature.com/

・産総研の研究グループらは、リチウムイオン電池用正極材料と同等の4 V程度の作動電位を示すカリウムイオン電池用複合酸化物正極群を開発。
・開発した酸化物群の結晶中のハニカム構造がカリウムイオンの高速な二次元拡散を実現。
・低コスト蓄電池システム普及への貢献に期待。
<産総研プレスリリース>https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20180920/pr20180920.html
<元論文>https://www.nature.com/articles/s41467-018-06343-6

<X’s EYE>
◯解説:
Liイオン電池にとって変わるかと言うと厳しいいであろう。定置用途に可能性があるかと言うとこの点でも厳しいであろう。ただ、新規材料を探索するアカデミックの研究は重要である。

[sg_popup id=”16064″ event=”click”]<さらに読む>[/sg_popup]

11 1月 2018

【ニュース】東京理科大、容量低下抑える電解液 カリウムイオン電池  :日本経済新聞

・東京理科大学の駒場慎一教授と大学院生の保坂知宙さんは次世代の蓄電池のひとつとして期待される「カリウムイオン電池」の容量低下を抑えるイオン濃度が高い電解液を開発した。
・研究チームはカリウムイオン電池の電極材料を開発していたが、充放電を繰り返すと劣化して容量が低下する問題があった。そのため、イオンの濃度が高い「濃厚電解液」を開発した。
・正極に使えるプルシアンブルーと呼ぶ材料で充放電を約300回繰り返すと、容量を95%維持できた。通常は急速に容量が低下するという。負極材料に使う黒鉛はほとんど劣化せず、ほぼ100%の容量を保っていることが分かった。
・現在は昭和電工と協力して研究を進めている。今後、劣化をさらに抑えられる電解液を開発して電池を試作し、実用化を目指す。
<元記事>https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25464140Z00C18A1X11000/

11 8月 2017

【論文紹介(オープンアクセス)】Alternative electrochemical energy storage: potassium-based dual-graphite batteries

出展:http://pubs.rsc.org/

Energy Environ. Sci., 2017, Advance Article ;DOI:10.1039/C7EE01535F
・正極、負極ともにグラファイトを用いてイオン液体電解液中でカリウムイオンを移動させるdual-graphite battery (K-DGB)についての報告。
・イオン液体N-butyl-N-methylpyrrolidinium bis(trifluorosulfonyl) imide (Pyr14TFSI)を用いることで230mAh/gの可逆容量を示し、3.4~5.0V(vs. K/K+)の電位範囲で99%のクーロン効率を達成した。
・更に、このK-DGBは1500サイクル後にも95%の容量を維持する。
・また、イオン液体からカリウムの黒鉛層間化合物(K-GIC)のStage-1(KC8)を初めて観察した。
<元記事>http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2017/ee/c7ee01535f#!divAbstract

02 7月 2017

【論文紹介】カリウムイオン電池の材料開発に進展、LiBより低コスト – パデュー大など

出典:http://pubs.acs.org/

・米パデュー大学、オークリッジ国立研究所と台湾国立成功大学の共同研究チームは、カリウムイオン電池に関する3つの研究成果を発表した。電極材料の改良により、電池のサイクル寿命向上などが実現できたという。
・負極材を電界紡糸法(エレクトロスピニング)で作製カーボンナノファイバーを用いることにより、1900回の充放電サイクル(1Cレート)で容量密度170mAh/gを実現した(論文1)。
・チタンと炭素、窒素の化合物で構成された二次元状の無機化合物”MXene”を負極材料に用いて、その電気化学的な性能を評価した。MXene負極では、層間でのカリウムイオンの動きにくさを軽減でき、効率の良い充放電を行える可能性があることを示す結果が得られたとしている(論文2)。
・廃タイヤに化学処理と熱分解処理を行うことによってハードカーボンを作製し、負極材料として利用した。ハードカーボンでは炭素層のランダムな配列が高速なカリウムイオンの移動を可能にする(論文3)。
<日本語記事>http://news.mynavi.jp/news/2017/06/30/250/
<論文1>http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/acsami.7b02476
<論文2>http://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2017/CC/C7CC02026K#!divAbstract
<論文3(オープンアクセス)>http://jes.ecsdl.org/content/164/6/A1234.abstract

18 6月 2016

【論文紹介】Higher voltage plateau cubic Prussian White for Na-ion batteries

出展:http://www.sciencedirect.com/

Journal of Power Sources, Volume 324, 30 August 2016, Pages 766–773
・ナトリウムプルシアンホワイト、カリウムプルシアンホワイトの正極材についての報告。
・ナトリウムイオン電池用正極として用いた場合、1Cで140mAh/gの容量を示し、良好なレート特性を示す。
・カリウムプルシアンホワイトは500サイクルにおける容量維持率が80%であり、サイクル安定性を有する。
・Kプルシアンホワイトは、Naプルシアンホワイトよりも約0.35Vレドックス電位が高いため、エネルギー密度を高めることが出来る。
<元記事>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775316305961

10 11月 2015

【ニュース】理科大駒場教授ら カリウムイオン電池で充電速度を10倍以上に 新型電池に突破口  :日本経済新聞

出展:http://www.nikkei.com/

・東京理科大学の駒場慎一教授らは、次世代の蓄電池と期待されるカリウムイオン電池の技術にめどをつけた。
・黒鉛の電極を使って性能を落とさずに充放電を繰り返すことに成功した。
・現在、普及しているリチウムイオン電池に比べて10倍以上のスピードで充放電が可能で、大電流に対応するためパワーを出しやすいと期待される。
・カリウムイオン電池を実現するにはマイナス極だけでなくプラス極の開発が欠かせない。
・駒場教授は「プラス極の開発もめどがつきつつあり、来年中にはカリウムイオン電池を実現できると思う」としている。
<元記事>http://www.nikkei.com/article/DGXMZO93611450U5A101C1000001/

12 10月 2015

【論文紹介】Carbon Electrodes for K-Ion Batteries

出展:http://pubs.acs.org/

J. Am. Chem. Soc., 2015, 137 (36), pp 11566–11569
DOI: 10.1021/jacs.5b06809
・何十年もの間否定されてきたカーボン系電極へのカリウムイオンの貯蔵を達成したという報告。
・グラファイト負極にカリウムイオンをインターカレート可能であり、273mAh/gの可逆容量を確認した。
・XRDにより、 KC36, KC24, KC8の順でインターカレートし、脱カリウムはその逆の順序で行われることを確認した。
・ソフトカーボンを負極に用いることで、レート特性、サイクル寿命が向上する。
・著者らは、カリウムイオン電池はリチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が劣るだろうと述べている。しかしながら、カリウムはリチウムに比べて880倍以上も地球上に存在するため、低コスト化や良好な出力密度、サイクル特性が得られれば、リチウムイオン電池に置き換わる可能性があると述べている。
<元記事>http://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.5b06809