09 10月 2019

【論文紹介(オープンアクセス)】Inter-comparison of lattice parameters and evaluation of peak-shift obtained by Rietveld refinements

出典:https://ars.els-cdn.com/content/image/1-s2.0-S2211379719306448-gr7.jpg

Results in Physics, Volume 15, December 2019, 102640
・解がばらつくリートベルト解析の格子定数のばらつきを抑制し、正確(+/–0.00006 Å)に算出可能な技術についての報告。
・リートベルト解析の解析結果は、解がばらつく。同一データでさえ、解析者や解析日によって算出値が異なる。
・以下の関連論文では、立方晶系において互いに相似の関係をもつばらつき方であることを数式で予言していたが、実験的証明には至っていなかった。
・本論文では、立方晶系以外の結晶系について実験結果の検証を行った。
・その結果、いずれの結晶系についても、様々な解析者や装置、解析条件で得られた結果のばらつき方は、お互いに相似の関係であることを実証し、波長や統計誤差、系統誤差、ピーク位置シフト等、相似の関係をもたらし得る原因について検証を行ったところ、相似関係を定量的に説明できる要素はピーク位置シフト(特に解析上現れるピーク位置シフト)のみであることを明らかにした。
・関連論文記載の追加の指標を用いることで、ばらつき問題を解決することができ、標準参照試料を用いることなく、誰でも正確(+/–0.00006 Å)に格子定数を算出すること(従来と比べて2桁以上もの劇的な向上)が可能となる。
・なお、本解析は日本の株式会社フィゾニットにて委託分析が可能である。
<元論文>https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2211379719306448?via=ihub
<関連論文>https://www.nature.com/articles/s41598-017-15766-y

文中に記載の通り、ばらつきにもサイエンスとして有効な情報が含まれている。それを理解した上で、使用するのには有効かもしれない。
分析装置は進化して、特に解析方法など誰にもわかりやすく使いやすいようにインターフェイスが工夫されている。一方で、分析の原理を理解せずに使用している人が多いのは多少問題を感じる。

お気軽にご連絡ください。
●会員向けの購読依頼
まとめサイト担当:comment_x (at) arm-tech.jp
●電動化およびエネルギー関連の商品・サービス、電池戦略に関するご相談
大木:Hideki.Oki (at) arm-tech.jp

コメントを残す