22 5月

【分析技術】産総研:アモルファス相変化記録材料の局所構造をモデル化する技術を開発

・産総研は、アモルファス物質の局所構造を微細な電子線の回折からモデル化する技術を開発した。
・今回開発した手法では、リバースモンテカルロ法という従来はX線回折などの平均構造情報に対するアモルファスのモデル化手法を、極微細な電子線の回折を測定するオングストロームビーム電子回折法に適用した。
・今回は光ディスク等の相変化記録材料の局所構造をモデル化したが、基本的にアモルファス構造であればどのような材料にも適用できる。
・今後は、今回開発した手法を、リチウムイオン電池の電極材料などの他のアモルファス材料にも応用してアモルファス物質の構造と特性の相関を明らかにしていく。
<元記事>http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2018/pr20180519/pr20180519.html

26 4月

【分析技術】超高速MAS固体NMRによるLIB正極材の解析2 -MATPASS法を用いたSSBフリー7Liスペクトル-  日本電子株式会社 アプリケーションノート

・NMRはLi原子を直接観測できるため、リチウムイオン電池(LIB)構成材料の化学構造や組成の情報を得る有効な手段であるが、多くのLIB正極材料のLiでは、近接する常磁性イオンによって生じるスピニングサイドバンド(SSB)の影響で解析が困難であった。
・近年Hungらによって開発されたMATPASS (Magic Angle Turning – Phase Adjusted Spinning Sideband)1を超高速MASで用いることで、SSBの影響のない広帯域のNMRスペクトルを短時間で取得出来る。
・ これによりサイクルに伴って生じるカチオンミキシングなど、正極材の構造劣化をリチウム側から観測できる。
<元記事>https://www.jeol.co.jp/applications/detail/1626.html

05 9月

【ニュース】神戸大発VBのIGS リチウムイオン電池故障箇所の検査装置  :日本経済新聞

・神戸大学発ベンチャー企業(VB)のIGS(神戸市)はリチウムイオン電池の故障箇所を正確に割り出す検査機器を開発した。
・電池から発生する磁場を測定し、ソフトウエアで電気の流れを算出する。画像化して故障箇所を表示する。
・電池自体の品質検査装置はあるが、故障箇所を特定できる機器は珍しい。
<元記事>https://www.nikkei.com/article/DGXLZO20708280T00C17A9TJC000/

 

10 7月

【分析技術】世界初の理論とソフトウエア技術により 電池内部の電流を非破壊で見る JSTニュース

・JSTニュース2017年7月号の記事。
・神戸大学木村建次郎准教授は、電池内部の電流を映像化する計測システムを開発した。
・電池を破壊せずに、中の 電流を透かして映像にする理論と技術。
・この技術 を使えば、リチウムイオン電池内部の異物やショートした箇所 をはっきりと見ることができ、大容量電池の安全な管理 などへの応用も期待できる。
・木村准教授は、蓄電池が正極と負極の板で挟まれた薄い大きな膜のような構造をしており、3次元の電流も、2次元的な膜に閉じ込められたものとみなせると考えた。そして、この様相を数式として表現し、解析的に解くことで、測定可能な磁場情報から電池内の電流を記述することに成功した。
・現在、大手の電機メーカーなどと組み、検査装置を生産ラインに組み込む開発を進めている。
<元記事>http://www.jst.go.jp/pr/jst-news/pdf/2017_07/2017_07_p12-13.pdf

26 5月

【ニュース】日立マクセル、充放電中のリチウムの動きを正負極同時にリアルタイム観察することに成功  :日本経済新聞

・日立マクセル株式会社は、電池断面のリアルタイム観察技術を用いて、これまで不可能と考えられていた充放電中の電解液系リチウムイオン電池内部における正極および負極内のリチウム濃度分布を、同時に同一視野内で、リアルタイムに計測することに、世界で初めて成功した。
・今回開発した電池断面のリアルタイム観察技術では、正極の「体積変化」というごく一般的な物理量からリチウム濃度を計測する。これにより、負極だけでなく正極のリチウム濃度も、日常的に簡便に計測することができる。
<元記事>http://www.nikkei.com/article/DGXLRSP446191_V20C17A5000000/

22 5月

【分析技術】リチウムイオン電池正極の三次元反応分布計測3D – SPring-8/SACLA 利用研究成果集

出典:https://user.spring8.or.jp/

・リチウムイオン電池のレート特性を支配する現象の解明を目指し、リチウムイオン反応分布の二次元および三次元可視化計測法を検討した。
・LiFePO4正極の二次元可視化から、集電体側に比べてセパレータ側で反応が進行していることがわかった。
・X線吸収分光法とラミノグラフィー法を利用した二次元XAS(2DXAS)および、三次元XAS(3DXAS)による可視化計測法により、電極断面毎のリチウムイオン反応分布の可視化に成功した。
・しかし、電極断面の上下におけるリチウムイオン反応分布の差異までは識別できていないことが判明した。
<元記事>https://user.spring8.or.jp/resrep/?p=8429

25 11月

【ニュース】トヨタ、電解液中のLiイオンの挙動観察手法を開発…世界初 | レスポンス(Response.jp)

出展:http://response.jp/

・トヨタ自動車は11月24日、リチウムイオン(Liイオン)電池が充放電する際の電解液中のLiイオンの挙動を観察する手法を世界で初めて開発したと発表。
・新たに重元素を含む電解液を使用し、Liイオンが電解液中を移動する際に結合する「リン含有イオン」を「重元素含有イオン」に置換。重元素はリンに比べX線を透過させにくいという性質があり、X線透過後の撮影画像における影の濃淡が強くなる。こうして、重元素の挙動を観察することで、電解液中で重元素と結合しているLiイオンが偏る動きの観察を可能とした。
・この手法を用いて、製品同等の電池(ラミネートセル)を使用し、実際に使用される環境・条件と同一の状態で、充放電の経過とともに電解液中のLiイオンの偏りが生じるプロセスをリアルタイムで観察することが可能となった。
<元記事>http://response.jp/article/2016/11/24/285864.html

28 9月

【論文紹介】Using electrochemical surface plasmon resonance for in-situ kinetic investigations of solid electrolyte interphase formation in lithium ion battery

出展:http://www.sciencedirect.com/

Journal of Power Sources, Volume 330, 31 October 2016, Pages 127–131
・SEI形成の詳細を確認する新たな解析法”その場電気化学的表面プラズモン共鳴(EC-SPR)”についての報告。
・EC-SPR法は、SEIの形成速度、重量、をリアルタイムで、且つ、非破壊でその場観察可能。
・Li-Auの合金化反応を例にECによるSEIの形成を観察したところ、5.858ナノgのSEIが0.004ナノg/secで形成されることを確認。
・EC-SPRは、SEI形成のその場観察における強力なツールとなりうる。
<元記事>http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0378775316311764

15 8月

【論文紹介オープンアクセス】Visualization of anisotropic-isotropic phase transformation dynamics in battery electrode particles

出展:http://www.nature.com/

Nature Communications 7, Article number: 12372 (2016), doi:10.1038/ncomms12372
・充放電時にセルを回転させながら三次元解析を行うトモグラフィーとXANESを組み合わせることで、充放電時の活物質の状態を時間の関数で3次元的にマッピングできる新規なイメージング技術を構築した。
・充電時間ごとに、どのようにリン酸鉄の相変化(LiFePO4⇔FePO4)が進行するかをマッピングした。
・本技術は、活物質一個をスライスした断面での充電の進行具合も確認できる。
<元記事>http://www.nature.com/articles/ncomms12372

17 5月

【論文紹介オープンアクセス】Atomic-scale disproportionation in amorphous silicon monoxide : Nature Communications

出展:http://www.nature.com/

Nature Communications 7, Article number: 11591 doi:10.1038/ncomms11591
・シンクロトロンX線散乱とオングストロームビーム電子回折の結果をスーパーコンピュータで解析することでSiOの不均一アモルファス構造を解明した。
・これまでSiOは、
1)アモルファスSiOが均一に存在する説(Siの隣が常に2つのSiと2つのO)。
2)SiとSiO2の混合物であるという不均一説 (Siの隣が4つのSiである構造と4つの O である構造の混合物)。
3)不均一な混合物ではあるが、Si と SiO2 以外の構造も含んでいる
という説が一般的であった。
・オングストロームビーム電子回折の結果より、アモルファスSiとSiO2は存在するが、単純な混合物ではなく、その界面に特異的な構造のSiO(Siの隣に3つのSiと1つのO、2つのSiと2つのO及び1つのSiと3つのOの3種類) が存在することを確認した。
・この不均一構造モデル(仮説3)は、原子が均一に分布した均一モデル(仮説 1)よりも はるかに安定である。
・アモルファス SiO は、Si と SiO2 の他に 3 種類の構造が混ざった複雑な状態(仮説 3)として安定に存在する。
・非晶質SiOは、その不規則な基本構造を生かしリチウムを柔軟に取りこむことで、結晶性Siよりも性能を高めている。
<元記事>http://www.nature.com/ncomms/2016/160513/ncomms11591/full/ncomms11591.html